【調査結果公開】アデータベース「SURFPOINT™」を活用した「どこどこJP」のアクセスログ内で、過去にレジデンシャルプロキシとして利用されたIPを0.36%確認

当社は、近年サイバー攻撃やなりすましアクセスの手段として悪用が急増している「レジデンシャルプロキシIP」について、自社保有データを用いた実態調査を実施し、その結果を公開しましたのでお知らせいたします。

※本調査の詳細については、以下の記事にて公開しています。
SURFPOINT™ ナレッジセンター新着記事: 『レジデンシャルプロキシとは?その脅威とSURFPOINT™データベースによる不正アクセス対策』
URL:https://knowledge.surfpoint.jp/knowledge/ip-residential/

当社のIP Geolocation APIサービス「どこどこJP」が受け取ったアクセスログを、コアデータベースである「SURFPOINT™」が保持する匿名ネットワークデータと照合したところ、全体の0.36%のアクセスIPに、過去にレジデンシャルプロキシとして悪用・利用された履歴を持つIPアドレスが含まれていることを確認いたしました。

近年、レジデンシャルプロキシを提供するサービスが増加する中、本来のIPを隠蔽して正規の一般ユーザーを装ってWebシステムにアクセスするサイバー攻撃が急増しています。今回の調査結果は、サイト規模の大小に関わらず、すべてのWebサイトが一様にこの「見えない脅威」に晒されている実態を浮き彫りにしています。

■調査の背景
レジデンシャルプロキシ(Residential Proxy)サービスは、VPN(Virtual Private Network)サービスと類似した匿名化通信の手段として近年急速に増加しています。レジデンシャルプロキシを介してWebシステムへアクセスした場合、送信者の本来のIPアドレスが隠蔽され、通信相手のサーバーには実在する他人の一般家庭用のIPアドレス(住宅用ブロードバンド回線やモバイル回線など)が記録されます。
これにより、攻撃者はセキュリティシステムによるアクセスブロックを容易にすり抜けることが可能になり、インターネットバンキングの不正送金やリスト型アカウントハックなどのサイバー犯罪における有力な「目隠し」として悪用されています。
2026年7月21日には、総務省、警察庁、および国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が共同で「家庭用IoT機器を悪用するレジデンシャルプロキシの現状」をまとめたファクトシートを公表し、社会的にも官民一体となった能動的サイバー防御と技術的抑止が叫ばれています。当社では、このような社会背景を受け、自社が蓄積するIP Intelligenceデータをもとに、国内における悪用実態の独自分析を行いました。

■レジデンシャルプロキシIPとは
レジデンシャルプロキシIPとは、ISP(インターネットサービスプロバイダ)が提供するIPアドレスで、一般的にインターネットを利用する際に割り当てられるIPを指します。現在では、自身のデバイスに割り当てられたものとは異なるレジデンシャルプロキシIPを提供する事業者も増加しています。
こうしたサービスを利用することで、利用者は本来割り当てられたIPではなく、「実在する別のIP」から任意のWebサイトなどへアクセスすることが可能となります。

■調査結果
1.国ごとの含有率(レジデンシャルプロキシIPのグローバル分布)
当社が収集したレジデンシャルプロキシIPの国別比率を確認したところ、United States(米国)が最も多く(40%)、次いでRussia(ロシア)が多い(15%)結果となりました。 このうち、日本のレジデンシャルプロキシIPの含有率は全体の約1%となっています。しかし、後述の通り、国内のWebアクセスログに占める絶対数は決して軽視できるものではありません。

2.「どこどこJP」ののアクセスログ内における含有率
当社のIP Geolocation API「どこどこJP」のアクセスログ内において、過去にレジデンシャルプロキシIPとして利用されたIPがどの程度含まれているかを分析いたしました。
※実際にアクセスのあったIPが、アクセスした瞬間にレジデンシャルプロキシサービスをリアルタイムに経由していたかどうかは、各回線の動的性質上断定できませんが、過去に当該レジデンシャルプロキシサービスの中継ノード(出口ノード)として利用された実績が確認されている高リスクIPを集計しています。
※本調査における含有率(0.36%)は、分析期間中に「どこどこJP」が記録したアクセスログに含まれる重複を排除した「全ユニークIPアドレス数」を分母とし、その中で過去にレジデンシャルプロキシとして稼働・悪用された履歴を持つ「ユニークIPアドレス数」の割合を算出したものです(リクエスト回数の累計比率ではありません)。

3.サイト規模による含有率
アクセスの多い大規模なWebサイトと、アクセスの少ない小規模なWebサイトにおいて、レジデンシャルプロキシIPの含有率(検知比率)の違いを調査しました。
その結果、Webサイトのアクセス規模に関わらず、すべてのサイトにおいて一定割合(平均0.36%、最大で数%)のレジデンシャルプロキシIP(過去に使用実績のあるIP)が含まれていることが確認されました。 これは、サイバー攻撃者が攻撃対象を大企業や金融機関に限定しているわけではなく、あらゆるWebサイト、問い合わせフォーム、ECサイト等へ無差別にレジデンシャルプロキシを経由してアクセスを試みている実態を示しています。したがって、Webサイトを運営するすべての企業様において、規模の大小にかかわらずなりすましやボットアクセス対策の検討が急務であると言えます。


■「どこどこJP」におけるレジデンシャルプロキシIPの取り扱い
当社では、レジデンシャルプロキシIPを匿名ネットワークデータとして収集しています。当該IPアドレスには、匿名データのInfo属性に対して「Paid Proxy」の属性を付与しています。なお、「どこどこJP」の匿名ネットワークデータでは、mobile、resident、isp、data centerをまとめてPaid Proxy属性として付与しています。

当社では今後も、IPアドレスに関するデータの収集・整備を進め、サービスの充実に取り組んでまいります。

▶本調査の詳細については、以下の記事にて公開しています。
SURFPOINT™ ナレッジセンター新着記事: 『レジデンシャルプロキシとは?その脅威とSURFPOINT™データベースによる不正アクセス対策』
URL:https://knowledge.surfpoint.jp/knowledge/ip-residential/

一覧へ戻る